2005年08月14日

素麺箱

 「伝説集」で柔道の達人と出てくる例の剛力Sの家に行ってみる。
祭壇というのか,三段,真中に写真,その下に二段の八つ橋(だったか)生花は両側。これが本来の形であるとのこと。
 供えられているのは素麺ばかりである。
 後で伊津に戻り隣家の当主と話してみると,昔は素麺ばかりであったそうである。
 たいがいどこの家も素麺はまとめ買いするもので,素麺箱というものがあり,縁側などに置いていた。蜜柑箱ではないが勉強机代わりに机に使ったりもしたものであると。
 時季になると,子供達は徒党を組み,家家を回っては踊りなどを披露し,褒美に素麺をもらう。
 その赫赫たる戦果を持ち寄り,誰かの家で僚友一同に会して素麺を食べることを素麺ゴウといったとのことである。この地方では「血液げんさ」のように音読みの連語でも頭音がだぶる読みぐせがあるので,素麺講の意かと思い尋ねるが,判然としない。


通勤本:李恢成「イムジン河をめざすとき」など
 軍事政権が猖獗を極めていた70年代半ばの作品。「徐兄弟」徐勝も出てくる。
お漫画:柏木ハルコ「鬼虫」
 「いぬ」「ブラブラバンバン」で学園お色気ものを書いていた作者が方向転換して,島ちゃび,異文化の排斥と受容,あまり漫画らしくない題材で面白かった。(一般では酷評されているようだが)「あろわ」「〜んなきゃ」等,島言葉は青ヶ島の少年詩を思い起こさせる。要は八丈島以南の方言か。
posted by kotoh at 18:56| 沖縄 ☀| Comment(2) | TrackBack(4) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、始めましてケントといいます。TBさせて頂きました。
妙なマンガでしたが、不思議と惹かれるものがあり、ズルズルと全巻読んでしまいました。
Posted by ケント at 2006年10月08日 18:32
ケントさんTBありがとうございました。

 一般的な時代物のステレオタイプ=チャンバラ、平安貴族、戦国武将、邪馬台国といった固定イメージから離れた漫画表現はなかなか珍しいものです。この漫画は中古に題材をとっていたかと思いますが、近世でも海の民や山の民にとっては自分たちが「日本人」があるなどと考えたことはないはず。多様な矛盾する要素を抱えた文化群島としての日本を想像させてくれました。
Posted by Jay Swaminarayan at 2006年10月08日 22:59
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

鬼虫
Excerpt:  背景は平安時代、舞台は全員が半裸またはスッポンポンで暮す鬼島と呼ばれる小さな島。このマンガは、その鬼島で暮す人々と島に漂流した“都の女マナメ“とのいさかいを描いている。 女達の裸が、この時代の日本人..
Weblog: ケントのたそがれ劇場
Tracked: 2006-10-08 18:31

化身〈上〉 (講談社文庫)
Excerpt: 渡辺淳一作品らしく、官能的な場面や描写がふんだんにあり、そこにちょっと買うのをためらってしまいましたが、内容はそこらのエロ小説とは違います。若い女を裕福な男が育てる……それは男にとっても、女にとっても..
Weblog: まいのblog
Tracked: 2007-09-29 01:58

シャトウルージュ (文春文庫)
Excerpt:  だけど他人に委ねてしまっては・・・主人公は完全なM男君でしたね。 著者独特の冷静な文体でフィクションとしては面白かった。 知識だけの頭でっかちな男が増えているのは事実・・・ 男と女の性の違いを考えさ..
Weblog:
Tracked: 2007-10-27 15:52

愛の流刑地 上 (1) (幻冬舎文庫 わ 7-1)
Excerpt: 「男が女を快くしないことは罪ですが、死にたくなるほど快くすることは、さらにさらに大きな罪なのです」 この一文が、『愛の流刑地』のテーマである。もちろん、だから女をあまり快くさせ過ぎるなと言っているので..
Weblog: まいのblog
Tracked: 2008-02-09 07:06
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。